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©原美樹子
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©田中哲郎

原美樹子・田中哲郎

「日常からの旅」

11/9(水)〜12/18(日)

エプサイト

シャッターが、なにげない場の空気を切り裂き、やわらかな光の浮き彫りにする縦横に流れる瞬時をとらえて、未知の風景を生み出します。
ここにご紹介する二人の写真家は、ともに、出会う風景のそこここにひそみ日常にそよぐ微震を知覚し、共振しながら、新たな記憶の層を創りだし重ねあわせていきます。四年制の大学を卒業後本格的に写真を学び始めていること、その作品のなかに、繊細さと野太さを共存させていることも共通点です。
一方で、二人には、原氏がこれまで堅実に作品を発表しつづけ評価を固めてきているのに対して、田中氏がまったくの新人であるという点のみならず、その作品性において、被写体に向かう正反対ともいえるアプローチを提示しています。

喧噪のなか、こめかみでどくどくと脈打ち響く自らの心音のようなノイズを強烈に現前させ、自己と他者の間に彼女のストレートな視線には、遠い日の記憶の網目が縫いこまれています。

故郷の浜を歩いていました
前の晩の嵐は過ぎ去り 空も波も穏やかなのに
浜に打ち上げられた漂流物の夥しさが
気持ちを ざわつかせていました

子供を追いかけているうちに ただならぬ臭気に満ちた辺りにいました
ふと目を凝らすと 四足の屍が横たわっていました
見なければいけないと思う気持ちと
見てはいけないと思う気持ちが
瞬時に激しくせめぎあっていました
泥の河に足をとられたかのように動けません

子供は屍に気付くことなくずんずんと先へ進んでいきます
子供の背中を頼りにようやく歩を進めました

遠くで子供のことを大切に思ってくれていた人の訃報を耳にしたのは
それから しばらくしての事でした

原美樹子


圧倒的な静謐さに満たされる情景と対峙しつつ、足下がすくわれそうになるほどの孤独の迷路にリアリティを直観し、独自のメロディというある種の秩序のなかにもの言わぬ対象の存在を織りこんでいこうと模索する田中。

もの言わぬ木々たちの風景に心を打たれ旅を続けた。
言葉もない移動手段も持たない風景たちを目の前にして、
彼らの強い生命力やメッセージをはっきりと感じる事が出来た。
それでも言葉で考え、移動する事も止められない自分に対する葛藤は捨てられないが、
そんな風景たちが遠い所にももちろんあるが日常のすぐそばにも少なからず息づいている事に気付いた。
それを思うと自分もこの日常を必死で生きていこうと思った

田中哲郎


本展では二人の写真家の異なる方法論を見据えることにより、日常が生に投げかける光と影を直視していきます。原の6×6、田中の6×7のカラーネガフィルムから生み出された画面には、「今風」という言葉を連想させる色合いや構図が感じられるかもしれません。しかし、そういった既成の範疇から溢れ出す、自己と他者の距離をまさぐる激しい葛藤が残す濃い余韻は、これまでになく強靱な輪郭を描き出していくことでしょう。

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詳細情報
作家名原美樹子・田中哲郎
展覧会名日常からの旅
会期11/9(水)〜12/18(日)
時間10:30〜18:00
会場エプソンイメージングギャラリー エプサイト link link
アクセス都庁前駅より徒歩2分
住所東京都新宿区西新宿2-1-1新宿三井ビル1F
電話03-3345-9881
料金無料
 

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